【旅の宿:福井】江戸時代の薬屋をリノベした1日2組限定の宿「詰所三國」。名物の甘えびも!

Journey

江戸時代の薬屋をリノベした町屋「詰所三國」に宿泊したお話。

[訪問日:2023年11月]
福井県坂井市にある三國湊(みくにみなと)。三國湊は北前船の寄港地として幕末~明治期に海上貿易で栄え、「かぐら建て」と呼ばれる独特の建築様式の三國町家が軒を連ねます。今回の旅の宿「詰所三國(つめしょみくに)」も、その三國町屋のひとつ。

「詰所三國」は、江戸時代から続く薬屋「田中薬局」をリノベーションした1日2組限定のゲストハウス!ゲストルームは、少人数向け「行雲(こううん)」と、グループ向け「流水(りゅうすい)」の2つ。

ちなみに「詰所」とは、江戸時代の一時的な宿泊施設のこと。そのため「詰所三國」もサービスやおもてなしを受けるというより、風土を楽しむためのお宿。

ケータリングの夕食付きプランで「行雲」に宿泊

複数ある宿泊プランから、私が選んだのは「ケータリングプラン/甘えび会席料理」(予約時のお値段は、1人16,300円)。明治時代の風情を残す老舗料理茶屋「魚志楼(うおしろう)」のお料理を、お部屋でいただけることが決め手でした。

まずはお部屋チェック!

暗証番号を入力して開錠。部屋に入ると吹き抜けのリビングが目の前に広がり、趣のある調度品と今っぽさが融合した空間がなんとも素敵…!

リビングの先には、キッチン&ダイニング。調理道具一式や食器が揃っているので、自炊することも!その奥には、和室と坪庭。

お風呂からは、先ほどの坪庭を眺めることもできました。

2階は寝室。浴衣の用意もあります。

寝室の小窓からは、歴史を感じる調度品を眺めることができます。「田中薬局」の蔵に残っていた薬の木製看板をはじめ、重箱、漆器、壺、屏風など、暮らしぶりが垣間見られる品々ばかり!

木製看板は手彫りの質感がはっきり分かるほど、距離が近い。彫られた文字から「どんなスパイスが使われていたんだろう?」と眺めてしまう…。装飾品でありながら、貴重な歴史資料!

三国名物の「甘えび」を老舗料理茶屋の仕立てで堪能!

福井県では昭和中期頃に「甘えび」漁が始まり、甘えび漁獲量は全国でも上位を誇り、約7割が三国港で水揚げされるほど! なので「甘えび会席料理」のケータリングを選びました。

「ケータリングだから、それなりかな…」と思っていたら、大間違い!豪華さと美味しさに感動~!!

プリっとした食感とねっとり甘い、甘えび。旬は5~1月。

ケータリングなので、運ばれてきたお料理を自分で並べたり、食後は軽く食器を洗ったり、仕出し箱に戻したり、という手間はあります。ですが、お料理の味や品数、お部屋でゆっくり食べられることから、お得なプランだと感じました。

(個人的には、お部屋の書棚にあった書籍の表紙を飾っていた「魚志楼」の女将が、ケータリングしてくれたことも嬉しかった)

福井駅から「詰所三國」への行き方

(私の移動手段は主に鉄道とバス。時々タクシーや飛行機)

「福井」駅から、えちぜん鉄道三国芦原線に乗車し「三国」駅で下車。乗り換えなしで所要時間は、約1時間。「三国」駅からは、徒歩10分で到着。

ちなみに…チェックインは、宿から5分ほど離れた盆栽屋「みくに園」で行い、諸々説明を聞きます。チェックアウトは、お部屋を出てから担当者に電話で完了!

北陸新幹線が2024年3月16日に延伸開業し、福井へのアクセスも便利に。

「詰所三國」に宿泊したことで、穏やかな空気が漂う町並みの奥にある、滋味きくする品の良さを感じることができました。

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