ノルウェー冬の風物詩「ジンジャーブレッドシティ」に行ったお話。
[訪問日:2019年12月]
日本のスイーツショップでもジンジャーブレッドクッキーを目にする機会が増えた昨今。私は、温かみのある香りと甘さのジンジャーブレッドクッキーが大好きです。
オスロ中央駅の巨大なクリスマスツリー。行き交う人々もホリデームード
ジンジャーブレッドクッキーは、クリスマスが近づくと北欧の家庭でハンドメイドされる定番の焼き菓子。その名の通り、ジンジャーやスパイスの利いたクッキーです。そのジンジャーブレッドクッキーで作られる世界最大級の街「ジンジャーブレッドシティ」がホリデーシーズンに出現すると知り、ノルウェーの第二の都市・ベルゲンに行ってきました。
ジンジャーブレッドクッキーで再現!心躍るベルゲンの街
「ジンジャーブレッドシティ」は1991年から毎年11~12月にベルゲンで開催される冬の風物詩。ノルウェー語では「Pepperkakebyen/ペッペルカーケビーエン」と呼ばれます。世界最大級ながら、会場は地域のスポーツ施設というローカル感も味わい深い…。
入場料は日本円で1,500円くらい(2019年時点)。念のため日本から公式HP経由で事前予約&Web決済しましたが、予約なしでも待つことなく入れました。
廊下には「ジンジャーブレッドシティ」の歴史展示コーナー
ほの暗い廊下を抜け「ジンジャーブレッドシティ」に一歩入ると…甘くスパイシーなジンジャーブレッドクッキーの香りが漂い、柔らかな光が煌めく空間が! これ全部、ジンジャーブレッドクッキーハウス。精巧なものから、愛らしいものまで、作り手の温もりを感じるものばかり。
とにかく香りが良い…!
お菓子の街を構成するジンジャーブレッドクッキーは、なんと市民や地元企業からの寄贈によるもの。そのためか、不思議とベルゲンの街っぽくなるのだとか。地元愛~! 会場の規模は5分程で見終わる広さですが、私はじっくり見過ぎて1時間以上かかりました。作った人や創作背景を想像していると、見飽きない~。
最寄りのスターバックスも再現されていました。来る前に立ち寄っていたので、親近感がわく作品
子供の悲鳴がとどろくカフェで小休止
「ジンジャーブレッドシティ」を鑑賞していると、ときおり子供の悲鳴が聞こえ…出口付近になるとその声はより激しく聞こえました。この先に何があるの⁉と恐る恐る出口へ向かうと、巨大滑り台に子供たちは大はしゃぎ、笑。何度も何度も滑っては満面の笑顔を振りまくベルゲンキッズ。
ベルゲンキッズの滑走を眺めながら、簡易的なカフェでジンジャーブレッドクッキーとコーヒーをいただいたのですが、素朴すぎる味がとても良い。すごーく美味しいわけではないけれど(パティスリーのように完成しすぎてないという意味)、思い出も込みで「また食べたいな~」と思わせる、無敵の味。
今回「ジンジャーブレッドシティ」を訪れ、日本とは違うクリスマスの魅力を感じることができました。ジンジャーブレッドクッキーはベルゲンのクリスマスに欠かせない存在で、忘れがたい家族の思い出を刻むお菓子ということ。三世代で訪れている人もいて、きっとジンジャーブレッドクッキーと「ジンジャーブレッドシティ」は、ベルゲンで暮らす人の心象風景なのだろうなぁ。
ベルゲンの滞在時間は約8時間と忙しなかったですが、「ジンジャーブレッドシティ」は訪れる価値のあるローカルトリップでした。
オスロからベルゲン「ジンジャーブレッドシティ」への行き方
オスロからベルゲンまでは鉄道1本で行けて、所要時間は6~7時間。今回は、オスロ駅周辺に拠点を置いたので、ベルゲンは夜行列車も活用して日帰りしました。
【往路】8:25オスロ中央駅発 → 15:00ベルゲン駅着
【復路】23:50ベルゲン発 →(翌日)6:30オスロ中央駅着
※往路復路ともにベルゲン鉄道ベルゲン線の特急列車。乗車券は日本を出発する前に事前予約&Web決済(片道6000~7000円。確か…)
電子掲示板には「遅延8:33発」とあるけれど、8:32に発車…。日本気分で売店に立ち寄っていたら乗り遅れていた。恐怖!
車内で購入した北欧名物のシナモンロール。むっちりもっちりの食感がたまらない~。
写真は湖が凍り、雪原に。ベルゲン鉄道は、街や平原や岸壁など移り変わる車窓の美しさも有名。
ベルゲンの駅舎。ホームを包む鉄のアーチやネオンが可愛い~。
ベルゲン駅から会場までは徒歩15分程。ちなみに、会場の近くには世界遺産のブリッゲン(ベルゲン旧市街の倉庫群)があるので、併せて観光もおすすめです。
世界遺産「ブリッゲン」。経年劣化で歪み傾いた建物の不揃いさも可愛く見える。
ちょっと困ったのが、復路の待機場所。20時くらいには飲食店が閉まり、ホリデーシーズンだったので臨時休業も多々。唯一の居場所は、極寒の駅舎のみでした(駅舎に売店兼土産屋があり、そこには2席カフェスペースがあるものの…激戦)。冬は防寒を忘れずに!
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